Number783 非エリートの思考法 ビジネス書に通ずる本田圭佑のインタビュー

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1年前のTwitterを読み返していたら、電車の中吊り広告でこの雑誌のことが気になっていたらしい。Twitterを読み返す前からも、ちらっと頭によぎることがあった。ここまで気になるのも何かの縁だと思い購入に踏み切ることにした。

巻頭特集は本田圭佑。その他にも長友佑都や鈴木隆行、さらにはF1の佐藤琢磨まで。この名前を見ただけで苦労人が並んでいるなということがわかる。

彼らはトップレベルで世界で戦っているが、ストレートで平坦な道を歩んではいない。こういう人達が活躍をしているのを聞くと、とても勇気をもらえる。

だからこそ、自分たちにも活かせる何かがあるのではないかと考えてしまう。そういったことを思いながら本田圭佑の記事を読んでみて気になる点を以下に並べてみる。

まるでビジネス書を読むような感覚だった。 

 

1.現状を客観的に分析する
「まずは自分の能力を知らないと、前にに進めるはずがない」

この言葉が全てだと思う。やりたい事を100とした時に、どの部分までできているのだろうか。40なのか、50なのか。これを間違えてしまうと自分ではできると思っていたとしても、実際にはできていないため、後で手痛い目に合うことになる。

また、物事を取りかかるのに要する準備の仕方も変わってくるだろう。現状分析を行い、足りない部分を知らなければ先に進めるはずはない。分析した結果辛い思いをすることも当然あるが、それでも、その現状が分かったことを素直に喜ぶべきだろう。

本田選手は、周りの人に自分のプレーについて尋ねることがあるとのこと。しかし、試合終了後、当日中には自分のプレーについては聞かないようだ。試合直後には余韻があり、大きな活躍をすれば、周りの人が自分以上に喜んだりすることがあるからだと。なので、翌日以降に周りに尋ねるようにしているようだ。

あくまで客観的に分析することが大事。

 

2目標を決め、逆算して物事を考える

目標を達成するためにどうすればよいか。逆算して考えるのがセオリーではないだろうか。

本田選手がガンバのジュニアユースに不合格となった話は有名である。しかし、本田選手は合格したとしてもジュニアユースには行く気が無かったようだ。それは、プロのサッカー選手となるためにはユースに行くよりも通常の高校に進学し、高校選手権に出場し、スカウトの目に留まる確率を増やしたほうが良いと考えていたからだ。

幼いながらにここまで考えているのはすごいと思うし、それだけプロになるということについて多くの時間を費やして考えていることにほかならないだろう。

1の現状分析をした結果も当然目標達成のために活かされてくるはずだ。

 

3なりたい姿をイメージし、そうなれるよう演じきる

 少し違った言い方をするとなると、形から入るということだろうか。

本田選手の言い方を借用すると「無理をして先に人格を作る。普段からそう振る舞うようにすると、それを続けていたら、自分の本物と重なるようになる。」とのこと。

 一番行動に移しやすいが、実力が伴わなければ相当に文句を言われることになるだろう。日々やるべきことをやっているからこそやる資格がある行動だと思う。第一印象で人は分類分けされたり決めつけられたりするので、普段から演じる続けることは重要なことだろう。

「子供の頃のイメージを大切にしている。自分が子供の時ってどんな人がかっこよかったのかなって考え、そのカッコ良かった人をを実践したい。今の大人になった自分で。」

ミンティアのCMもその一環なのだろうか。。。

 

 

まとめ

上記3つに共通しているが、何よりまずなりたい姿や目標がイメージできてこそのことだと思う。それがなければすべて行動を起こしようがないのではないだろうか。

ちなみに、このインタビューは2011年の6月のものである。その後本田選手は右膝半月板損傷で長期離脱を強いらる。その際には脚以外の部分を徹底的に鍛えていた。常に前向きに行動している姿に変わりはなかった。

怪我から復帰した今、何を思うのか。考え方に変化はあるのか。もう一度このようなインタビュー記事を読んで見たいものだ。

 ちなみに、このインタビューのなかで本田選手は「自助論」という本を進めている。本田圭佑×読書という組み合わせも面白そうだ。